任意整理するとクレジットカードの更新は、どうなるのでしょうか。
任意整理では、使っていないクレジットカードについては、整理する必要がありません。
しかし、契約したクレジットカードには「更新」の手続きがあります。
任意整理をした場合、整理しなかったクレジットカードは更新できるのでしょうか。
ここでは、任意整理後のクレジットカード更新について説明します。
どうなる、任意整理後のクレジットカード更新
基本的には、債務整理後は何年か新しいクレジットカードを作ることはできません。
しかし任意整理をする場合、「使っているクレジットカードを残す」ことは可能です。
ただし、これにも、ずっと使えるという保証はありません。
カード更新のタイミングで、クレジットカードが止められてしまう可能性があります。
なぜなら、カード会社は、クレジットカード更新の際に、信用情報機関に問い合わせをして、「利用者に問題がないか」をチェックしているからです。
これを「途上与信」といいます。
そのため新たな事故情報があれば、クレジットカードを止められることがあります。
ただし、任意整理をしても次の2つのケースでは、途上与信があっても利用を止められないことがあります。
・未使用のカード
・債務残高の少ないーカード
そのため、更新後も使えるかどうかは、カード会社次第といえます。
任意整理とは
そもそも「任意整理」とは何なのでしょうか。
債務整理には「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」の4種類があります。
高額な借金や、多重債務によって、債務整理を行う人は少なくありません。
その中で、以下に該当する場合におすすめなのが任意整理です。
・家族に知られたくない
・整理する借金を選びたい
任意整理では全ての借金を整理する必要はありません。
整理する借金のみ、利息などを免除してもらって、分割して返済します。
過払い金がある場合は、過払い金分が減額されます。
整理する借金を選ぶことにより、クレジットカードや車のローンを残しておくことが可能です。
任意整理後もクレジットカードを使うには
任意整理しなかったカードも使えなくなるのは不便です。
しかしクレジットカードがどうしても必要という場面もあるでしょう。
任意整理後にクレジットカードを使う方法は以下の2つです。
1.家族カードを発行してもらう。
あなたには、債務整理をしていない家族がいませんか。
その家族はクレジットカードを持っていませんか。
もし債務整理をしていない家族が、クレジットカードを所持していたら、「家族カード」を発行してもらいましょう。
この場合、契約者は、あくまで「家族」です。
家族の返済能力に問題がなければ、家族カードを利用することが可能です。
2.待つ
任意整理の場合、完了後5年ほどで情報は消去されます。
そのため、急がない場合は、5年ほど待ちましょう。
なお、5年となるのは任意整理のみです。
自己破産や個人再生の場合は10年といわれていますので注意しましょう。
債務整理後にクレジットカードが発行できるかどうか
前述のとおり、任意整理後、5年で債務整理の情報は消えます。
そのため5年ほどで新しくクレジットカードを申し込むことは可能です。
ただし、申し込みはできても、審査に通るという保証はありません。
クレジットカードの審査は、
・勤続年数
・他社の借り入れ情報
など、様々な情報を元に行われているといわれています。
しかし各社とも審査基準は公表していません。
新しい申し込みについて審査に通らない可能性があることは頭に入れておきましょう。
まとめ
任意整理では、整理する借金を選ぶことが可能です。
そのため必要なクレジットカードを残しておくことができます。
ただし、カード更新のタイミングで使えなくなる可能性は否定できません。
それでも任意整理は、次のメリットがあります。
・支払いのゴールが見える
・分割で返済することにより、月々の返済額が抑えられる
また、ほかの債務整理と比較すると、「新しいカードを申し込めるまで」の期間も短くなっています。
複数の借金があり、総額が大きくないのなら、任意整理を検討してみてはいかがでしょうか。
年齢:43
性別:女性
プロフィール:借金問題や、債務整理などに関する記事を多数執筆しています。